そんな訳で,やって来たのは銀座山野楽器.予め約束した時間に,担当の方が待っていて下さいました.
ピアノフロアの奥には,深いマホガニー色に光るベーゼンドルファー.そして手前にずらりと整列したヤマハのグランドピアノ.なんだかセレブな雰囲気で,ふらふらしてるだけでいい気分です.調度グランドピアノ選定会が入った,との事で,フロアにかなりの緊張が走っていましたので,だいたい選定が終るのを待ってから,ぼちぼちとお目当ての電子ピアノを試してみる事にしました.
さて,作戦通り,まずはヤマハのクラビノーバCLPシリーズ.330,340,370,380と,各機種を比べます.まずは娘に弾いてもらいます.先日,最初のレッスンでならった「ド」と「レ」だけの曲.真中の「ド」のところと,1オクターブ上の「ド」の所.2カ所で弾いてもらって,聴きます.・・・へ〜,結構違うなぁ,というのが感想.各機種の音の差は,スペックから想像していたより大きいものでした.
とくに意外なのはCLP340と370.この二機種は音源/アンプ/スピーカーが同一スペックですが,音がハッキリ違います.良く見ると370/380の二機種と,330/340の二機種で,デザイン(前足の有無)が違うし,重量も結構違います(340が69kg,370が78kg).スペック表に載らない点で結構味付けやセッティングもかなり違うのかもしれませんね.
プラスティック鍵盤と木製鍵盤の差は自分で触って確かめてみます.これも結構違うものでした.演奏面での良し悪し,グランドに近い/近くない,は私には分かりません.しかし,プラスティックのほうが慣性が強く重さだけが気になる感じ,木製は決して軽い訳では有りませんが,どこからでも動いてどこでも止められる,コントローラブルな感じを受けました.
ここまでで,私の中でOKとNGの境界線が結構ハッキリしました.従いまして,Pシリーズと生ピアノは今回はなし.あとは意中のCLPか,多機能版CVPか.
CVPは型落ちのものはさすがに展示がなく,新型でした.変わった部分は音源とアンプシステム.その分を割り引いて考えます.まず音.CLPとCVPは味付けが結構違いました.CLPは包まれ感が強く,内向的.CVPは開放的で色彩感が強い.ドイツ音楽はCLP,フランス音楽はCVP,といったら語弊が有るでしょうか.
次にアンサンブル機能.音は昔からのシンセ風味を抜け出しませんが,確かに面白い.単調になりやすいピアノの練習に,ちょっと遊びが生まれるかもしれません.が,同時に,やはり使わないかもな〜,との感もあり.
CVPで良いかもしれない,と思ったのは,ピアノの背面側のデザインが奇麗に処理されていること.例えば壁向きではなく,奏者が部屋の中を向くように設置にしても良いかもしれません.とかく壁に向かい,暗くなりがちなピアノの練習.部屋に向いていれば楽しいかも?いや,気が散るかも???
さあ,どれにするか,決定しました!各機種とも想像以上に個性があり,余り迷わずに決める事ができました.
発注し,来月初旬に納入してもらう事になりました.さて,何がやってくるでしょうか?
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